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【鉄緑会】塾生の授業概要とテキスト内容【完全版】

鉄緑会とは東大理科三類、京大医学部をはじめとする最難関大学に高い合格率で多くの現役合格者を輩出し、異色のハイレベルな入塾テストを設置しているため主に開成、筑駒、麻布、灘などの最難関中高一貫校生が多く通う名門進学塾です。鉄緑会トップ講師による完全オリジナルの高品質テキストは東大トップ層の生徒からも高評価を得ています。この記事では東大・京大・医学部合格を成し遂げる鉄緑会の授業概要、そしてそのテキスト教材について紹介します。

 

※追記

基本的には塾生以外への販売はないようですが、ツイッターなどで販売してる人もいるみたいです。

 

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鉄緑会数学科について

東大、医学部受験のための教科としての重要性の高さから、とにかく進度がはやい鉄緑会数学科のテキストは塾の内部テキストとは思えないほど質が高いものが揃っています。

鉄緑会塾生は数学に関しては高3になる前に既に全範囲を終了した上でかなりの量の演習を積み、東大オープンや京大実戦でも高偏差値を取れるだけの実力をつけている人が多いですが、それは早い段階から継続的に、授業内の時間だけでなく家や自習室で効率的に予習復習の学習を行うことができる良質なテキストが十分に配布されているからであるともいえます。

実際、鉄緑会では高一や高二のときからも既に毎週の授業内の比較的多くの時間をテスト演習が占めており、進度についていくために授業内の解説だけでは時間的に授業の延長がかなり存在しているとはいえ十分ではないため、トップレベルの多くの生徒が家庭でも演習形式のアウトプット学習に加えて、テキストを用いた予習復習と宿題を通じたインプット学習を行っています。

メインテキストの構成について

鉄緑会のテキストは基礎講座→発展講座→実戦講座のような順番で構成されています。数学ではそれぞれ数学1Aと数学2Bと数学3にわかれており、取り扱う時期が少しずれています。

また、例えば数学2Bの中3数学基礎講座II第2部というテキストと中3数学基礎講座問題集II第2部というテキストがあるように、1部と2部に分かれているものとそうでないもの、また全てが〜講座という教科書と〜講座問題集という問題集のセットになっています。〜講座は鉄緑会の授業内で講師が解説に使用するテキストで、〜講座問題集は宿題用、自習用として用いられます。

〜講座と書かれたテキストでは定義、公式やテクニックの解説に加えて例題と練習問題が掲載されています。例題と練習問題の解説は教材に掲載されておらず、授業内で解説されたり、解説プリントが配布される場合が多いです。そのため、講師が作成した〜講座解説冊子と併用してしか使用することができない場合もあります。

一方で〜講座問題集と書かれたテキストでは〜講座テキストの内容を踏まえた問題が並んでいます。こちらはかなり質のいい解答解説付きで自習用、宿題用に使われます。過去の大学入試問題から良問が抽出されており、ボリュームがかなりあり網羅性が高いです。特に高2数学実戦講座問題集は東大に現役合格する人はとにかくこれをやり込んだという人が多いといわれるほどの傑作テキストです。

他にも数学では毎週授業内で配布される計算テスト、復習テスト、総復習テストなどのテスト教材、復習確認用の有名な入試数学確認シリーズや夏期講習、冬季講習などの分野別、志望校別教材などがありますが、鉄緑会数学科のメインとなる教材は上で挙げたものとなります。

数学基礎講座について

数学基礎講座は数学1Aと数学2B、数学3に分かれており、数学1Aは中学2年時、数学2Bは中学3年時、数学3は高1の年明け一月から高2の初期までの間に行われます。高校1年の内容に中学2年生のときに取り組むわけですから確かにかなり進度は早いです。テキストの難易度レベルとしては青チャートに近いレベルと考えてもらって間違いはありません。

数学発展講座について

数学発展講座は基礎講座で学んだ内容を入試レベルまで昇華させる講座だと考えてください。既に基礎レベルといえるものではなく、基礎講座で学んだ内容は当然わかっているものとして扱われています。

数学1A2Bの内容は高校1年で、数学3の内容は高校2年の初期に数学基礎講座が終了してから、高校2年の秋頃までの間に扱われます。これらのことからもわかるように鉄緑会では数学3の授業は数学1A2Bとは別の枠として捉えられているので、高校1年の一月からは数学1A2Bと数学3の二つの数学の講座が併存していることになります。

年度によっては数学3に関しては数学基礎・発展講座3として、数学基礎講座3と同一のテキストとして扱われることもありますが、基礎講座と発展講座でしっかりとした役割分担がなされています。

数学実戦講座について

数学実戦講座は数学1A2Bの授業では高2全体を通して、数学3の授業では秋頃に数学発展講座が終了してから高2の終わりまでの間に行われる講座です。

高2の終わり時点で鉄緑会生徒の多くの数学力が入試レベルに達しているのはこの講座のおかげと言っても過言ではなく、東大合格レベルの数学力に達するのに必要な問題の量と質が十分に確保されています。

数学実戦講座問題集は鉄緑会のテキストの中では最も人気が高いといっても過言ではなく、実戦講座問題集全体で700問程度の歴代の良質な過去問が集められているため、鉄緑会生の中でも高3になってからこれをもう一周二周するという人も多いほどです。

人気の高い入試数学確認シリーズも実戦講座問題集からの出題が多いといわれています。

鉄緑会高3数学について

ここまで鉄緑会のテキストについて説明してきましたが、鉄緑会では高2までに必要な情報は既に伝えきっているので高3では授業で使用するテキストは存在しません。

高3ではその代わりに入試数学演習とよばれる演習用の講師オリジナル冊子がメインの授業教材となります。高2までで培った数学力を毎週演習で磨くことによって本番でミスする確率を少しでも減らしていきます。入試数学演習冊子は扱った問題の解答解説だけにとどまらず、参考問題や解法への頭の使い方といった参考事項も50ページほどにもわたって詳しく掲載している場合が多く、授業後の復習にも非常に役立つ教材となっています。

授業用ではありませんが、鉄緑会高3数学科では2部からなる入試数学問題集と入試数学確認シリーズが配布されます。入試数学問題集は実戦講座問題集で掲載しきれなかった問題とその解答解説が掲載されている問題集で、頻出問題ばかりではないため時間的な兼ね合いで一般的には高2実戦講座問題集よりも少し優先度は低めです。

一方で入試数学確認シリーズはこれまでに扱った事項や問題をコンパクトにまとめた復習用テキストです。基礎的な内容から実戦講座問題集の問題までが多く載っていて、これを反復することで抜けを無くすことが出来るので多くの生徒がこれを使用しています。



英語について

鉄緑会英語科では英語が演習を基調とする科目であるだけに数学以上に進度が早いカリキュラムが構成されています。市販されているベストセラー本の鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁からもわかるようにテキストの質は素晴らしいです。

またほとんどの講座テキストにリスニング用のCDが付属しているということからも配点が高いリスニングが二次試験で課される東京大学入試や共通テストをはじめとする最新の英語教育改革を重視していることがわかります。

メインテキストの構成について

鉄緑会英語科のテキストの構成は数学3が混じってくる数学科よりもかなりシンプルな構成になっています。基本的に一年学年が上がるごとに講座名が基礎講座→発展講座→実戦講座という順番で進んでいくのはほとんどの教科で共通です。英語に関してはは他の教科と比べて年度にも寄りますが講座テキストが4部構成と部数が多いことが特徴として挙げられます。

英語では別冊問題集があることは少なく、授業用のメインとなる〜講座テキストに自習用の問題も含まれています。そのために講座テキストの冊数が多くなり厚さがかなりあります。

基礎講座について

英語基礎講座は中学生の間3年間をかけて実施されます。その間に中1ではBASIC,中2ではINTERMIDIATE,中3ではADVANCEDというワードが基礎講座の後についているテキストと問題集(WORKBOOK)が併用して使われます。

この三種類のテキストで高校卒業レベルまでの英文法はマスターしている上に、読解問題や重要例文、リスニングなども含んでいるという万能のテキストです。既に中3で共通テストレベル以上に到達しているペースということになります。

また鉄壁単語テストや重要構文テスト、復習テスト、総復習テストなどは高校生になっても継続的に行われます。毎週の授業でも複数のテストが行われます。

発展講座について

高一からは英語発展講座が開始されます。授業で使用するテキストは英語発展講座と書かれたテキストのみになります。高一の鉄緑会英語科の学習目標は中3までに体系的に学習してきた英文法をもとに高一の一年間は構文を重点的に学習し、さらに高度な長文読解や英作文の演習を行う、となっていますので、英語発展講座から本格的な二次試験向けの対策にシフトしているということがわかります。

英語発展講座テキストは英文解釈、英文法問題、英作文重要構文などといったテーマによって構成されており、高一のテキストながらかなりハイレベルで量の多い構成となっています。毎週の授業内では鉄壁単語テストなどに加えて英語発展演習という模試形式の演習が行われます。

実戦講座について

高2で行われる英語実戦講座では文法の内容はもう扱われず、ハイレベルな英作文や英文解釈がメインで扱う内容となります。テキストは授業内で取り扱う英語実戦講座と自習用の英語実戦講座確認シリーズ、英語実戦講座 英文法問題が配布されます。

英語実戦講座はレベルとしては難関国公立大レベルになり、高2からこのような十分な量のハイレベル内容を扱うことで高3になるまでに入試に十分な英語力をつけることができます。授業内でも継続して単語テストや重要構文テストなどが行われており、本格的な模試形式の英語実戦演習も行われます。

自習用の英文法問題集では似たものが高3でも配布されますが、いずれも難関私大を意識した高難易度の文法問題が一冊全体に詰まっているのでボリュームがある教材です。

鉄緑会高3英語について

高3英語科で配布されるのは自習用の入試英語確認シリーズ、英作文確認シリーズ、入試英語問題集、東大英語問題集などで、授業内ではテキスト学習ではなく、入試英語演習がメインとして行われます。入試英語演習では他教科と同じく、毎回講師オリジナルの冊子が配られます。

入試英語演習や入試英語問題集の問題は主に東大、京大、東外大や慶應、早稲田などの入試問題から厳選して出題され、繰り返し大量の演習を行うことで揺るぎない実力を身につけます。東大英語を意識していることからリスニングが課され、自習用の入試英語問題集には専用リスニング用CDが付属します。

確認シリーズは自習用の英文解釈や英作文の重要例文、重要表現を徹底的にまとめた人気教材です。例文の質が非常に高く、多彩な表現が掲載されている難関大受験必須教材となっています。

東大英語問題集は文字通り東大の過去問題集で50年程度の東大英語の過去問と解答解説が掲載されています。数学、物理、化学、古典は市販されているものがありますが、英語に関しては鉄緑会塾生限定品となっています。市販の赤本ではリスニングは別売りですが、鉄緑会東大英語問題集にはリスニングCDも付属します。



理科について

化学基礎講座・物理基礎講座について

鉄緑会の物理、化学の講座は高2から開始され、高2の間は基礎講座テキストと基礎講座問題集を使用します。数学、英語の場合と同様で講座テキストは予習した上で授業内で使用し、問題集は宿題や自習用として使われます。はじめて扱う内容ですので、難易度はまずまずといったところですが高3から本格的な演習に入るために十分な程度となっています。

鉄緑会の毎週の授業では前回の内容を扱った復習テストが実施され、成績が芳しくなかった人は居残りや再テストを課される場合があります。また担当講師によって適宜オリジナルプリントが追加されるのは他の科目や講座とも共通事項です。

化学発展講座・物理発展講座について

高3の前期は化学発展講座、物理発展講座が開講されます。使用するテキストは授業用の発展講座テキスト、宿題用、自習用の発展講座問題集に加えて、化学では年間を通しての自習用の化学実力演習、医学部化学過去問集、入試化学確認シリーズ、物理では物理受験講座問題集、東大物理問題集、入試物理確認シリーズ、が配布されます。

発展講座問題集は少なくとも旧帝大レベル以上で、高3の前期だけの量としてはかなり分量が多いですが、数学英語の宿題の量が高2までと比べて控えめになる場合が多いのでなんとかやり切ることができます。物理に関しては高校範囲の数学ではあるものの微分積分を使った考え方やテクニックが広い場面で展開されています。

化学実力演習と物理受験講座問題集は後述する入試化学演習、入試物理演習に時間的な問題で組み込めなかった良質な問題と解答解説が収録された自習用テキストで主に東大、京大の問題が多くを占めます。この二冊はセット演習用の教材となっており、模試形式で取り組む形になっています。化学実力演習テキストでは40回分が収録されており、鉄緑会塾生はここでも何をやればいいかということに困る心配性はありません。

医学部化学過去問集は東京医科歯科大学千葉大学医学部、慶應義塾大学医学部の過去数年分の化学の入試問題を扱った過去問題集で、鉄緑会製の解答解説が付属します。特徴のある、医学部化学に対策するための自習用問題集です。

東大物理問題集は同名の市販されている過去問題集とは別物で、こちらは50年程度の東大物理が掲載されているものになります。数学、英語に比べて進度は鉄緑会にしては理科はやや遅いと感じられるかもしれませんが、これらの大量の教材を高3の初期からこなすことで余裕を持って揺るぎない学力に到達します。

入試物理確認シリーズと入試化学確認シリーズはいずれも基礎的な事項から発展事項までを鉄緑会の講師がコンパクトにまとめて収録した人気シリーズです。高2でも配布されることが多いですが、高3では決定版として全範囲をまとめたものが配布されます。受験に必要な情報という観点から点数に直結するまとめ方をしている他、例題や演習問題も掲載されています。

化学受験講座、物理受験講座について

入試化学演習、入試物理演習は最終約13回の授業内で構成される化学受験科、物理受験科で行われる二次試験形式の演習です。毎回講師オリジナルの解答解説冊子が配布されることがほとんどで実戦形式、模試形式で授業内でのテストと解説が行われます。オリジナル解答解説冊子には講師による基本的な解答、解説、指針などに加えて、補充問題や発展事項がふんだんに記載されており、ページ数は一回の授業分だけで50ページ程度になる場合も稀ではありません。東大・京大の過去問から厳選して出題されるので難易度は高いですが、この時期になると多くの生徒がかなりの割合で得点できるようになっています。

生物について

生物に関しては教材、カリキュラムなどはほぼ化学と同じと考えてもらって問題ないです。

物理、化学選択者が多数を占めるため、クラス数は両者に比べて少なくなっています。

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